今回のテーマは、「作品の真似はOKかNGか?ものづくり初心者に考え方を教えます」です。
センシティブなテーマではありますが、「パクリパクられ問題」や、どこまで真似てよいかなどについて、言葉を選びながら丁寧にお伝えします。
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著作権を無視して利益を上げるのはNG
結論から言うと、許可なく勝手に他人のコンテンツを完全にコピーして売って利益を上げるのは、基本的にNGです。
著作権があるので、それはいけないこと。
しかし、中には商用利用OKで、真似してもよいとされているものもあります。
クレジット表記(制作者の情報を明記すること)を条件に、宣伝や利用を許可している場合も。
線引きが難しいのですが、そもそもの著作権は制作者にあることは覚えておきましょう。
ハンドメイド作品、真似して作るのはいけないこと?
では、何もかも真似をしてはいけないのでしょうか?
それは違います。
もしそうだとしたら世の中に今あるもの、例えば家や車や電化製品、その他のモノやサービスも、何も生まれていないはず。
先人たちが前の人のものを真似て作り、改良を重ね、また次の世代が真似て作り、改良を重ね・・・という繰り返しで、今の世の中が出来ているわけです。
日常生活の中にあるものだけでなく、アート作品やハンドメイド品、フラワーアレンジなどにも言えることですね。
例えば、クリスマスリースの歴史について調べると、古代ローマ時代まで遡ります。
花や枝、つる、常緑樹の葉などを繋げて輪にしたものが、クリスマスリースの始まり。
魔除けや幸せの象徴として飾られていたリースも、改良に改良を重ね、さまざまなデザインのリースが誕生しているのです。
完全に真似して売り、それを自分の利益とするのはNG。
しかし、元となるものがあって、尊敬の念を持って模倣し、少し改良して世に出すのは、これまでも普通に行われてきたことです。
私たちも、全く真似をせずに何かを作ったことはないと思いませんか?
上達・成功の秘訣は「真似る」こと
例えば、文章を書くときや資料作成するときも、何か叩き台があると助かりますよね。
仕事やハンドメイドの作品づくりも同様です。
上達や成功の秘訣として、「まずは徹底的に真似ろ」ということはよく言われていること。
私もお花の生徒さんたちに、
まずは私の手元ややり方を
徹底的に真似してね
と伝えています。
真似て吸収し、そこから自分の個性や方法を加えていけばよいのです。
「守破離」という言葉のとおり、基本を身につける前に、自己流のやり方をしてしまうと、なかなかうまくいきません。
成功事例をマネて徹底的にやり、基本を覚えてから独自のスタイルを確立しましょう。
フラワーアレンジ(特に造花やプリザ)作品やハンドメイド作品は、材料や花材が似通っていたり、トレンドもあったりするため、周りと似たような作品ができあがる確率が高いです。
どんなに素敵な作品を見たとしても、
完全にコピーして作り、クレジット表記や著作元の許可を得ず市場に売って、利益を自分のものにするのはNGです。
「パクリパクられ問題」の線引き どこまでOK?
- デザインが少し違えばいいですか?
- 材料が少しでも違えばいいですか?
- 配置がちょっと違えばいいですか?
というお声が聞えてきそうですね。
結論としては、別によいと私は思います。
しかし、どうしても「似ているな、そっくりだな」と感じてしまうと、真似した方も、真似された方もモヤモヤするのではないでしょうか。
何度もお伝えしますが、
完全にコピーした作品を、まるで自分のもののように販売したり教えたりして利益を上げるのはダメです。
しかし、練習として作るのはよいと思っています。
作品を真似して作って練習し、値段をつけずにプレゼントするくらいなら問題ない、と私は考えます。
また、制作者の方が、商用利用OKでレッスンや販売を許可してくれているのであれば、自分の作品として教えたり販売したりしても大丈夫です。
完全にパクられた…と思ったら
あまりにも自分の作品やサービスを真似されていると感じたら、勇気を出して相手に連絡してみるのもよいかもしれません。
釘を刺す、という意味では有効な手段です。
しかし正直なところ、「真似された」「真似した」という問題は、とてもセンシティブなもの。
時系列での証拠などがあれば立証できるのかもしれませんが、そうでもない限り、考えるだけ時間の無駄でしょう。
モヤモヤしたりイライラしたりする時間があるのであれば、もっと生産性の上がることに時間を費やした方が良いと、私は思います。
それに、たとえ真似されたとしても、それは表面的な部分だけ。
その作品を作るに至った背景や、あなたのキャリアや考え方までは盗めません。
表面上は簡単に真似できるかもしれませんが、長続きはしないはずです。
なので、気にするだけ時間の無駄というわけですね^^♪
私も過去に何度か、そういうショッキングな場面に遭遇したことがあります。
Instagramを見ていたら「これって私の作品じゃん!?」とか、
Webサイトを見ていたら「この文章、丸っきり私の文章じゃん!」などなど。笑
最初は一瞬ビックリするのですが、1~2分もすれば、
なるほど~。まいっか。
私だって今までいろんな先輩達の
マネをしてきてたわ!
真似されるほど
良いものだったのね。
と気持ちを切り替えています。
まとめ
作品にも文章にも、創作物には著作権があります。
完全コピーして販売し、利益を得るのはNGです。
しかし、似たような作品が生まれるのは当然のこと。
私たちは、先人の作品を改良しながら、新しいものを生み出し続けているのです。
また、初心者が上達し成功するためには、まずは徹底的に真似ることが重要。
それを教えたり販売したりする場合は、真似した作品に自分の個性を加えましょう。
作品に込めた思いやあなたの考え方、制作に至った背景などは誰にも盗めないので、自信を持って発信してください。
今回は「作品の真似はOKかNGか?ものづくり初心者に考え方を伝えます」というテーマでお話しました。
参考になれば嬉しいです。